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宇宙の遥か彼方、2つの星間文明が
果てしない戦争を繰り返してきた。

一つは、ガゴール文明。
機械化・物質文明が発展した星間文明。ダビデの星の紋章。

もう一方は、ラルーサ文明。
精神が発達した星間文明。牡牛の紋章。

この宇宙戦争で、ラルーサの戦士ヴァーオゥの船が敵の攻撃にさらされ、
戦場から離脱し、古代の地球に不時着する。

不時着した場所は、ムーと呼ばれる太平洋上の大陸だった。

ラルーサの戦士ヴァーオゥは、ムーに住む古代地球人を指導し、
高度な精神文明を築きあげた。

彼らは高度な精神力により、テレパシーで会話し
念力で物質を動かせるようになった。

またヴァーオゥの血液を、ムー人に注入することで
ヴァーオゥの血液中に住む共生生物ゾルーカにより、
病気や怪我が再生されるほぼ不老不死の肉体となった

ムーは、争いが無く平和な文明であった。

ムー文明を築いた異星人ヴァーオゥは、
地球から一番近いラルーサの拠点である白鳥座X星域に、
通信を送った。

しかし、その通信を聞いて現れたのは、敵のガゴール艦隊であった。

白鳥座X地点は、ガゴールに制圧されていたのであった。

ガゴール艦隊は、7日間、火の雨で攻撃し、
ヴァーオゥも防戦するものの、ムー大陸は海中へと沈んだ。

ガゴール艦隊との戦いで、
精神力を使い果たしたヴァーオゥは、深い眠りについた。

ガゴールの艦隊は、去ったが、
旧石器の地球人をガゴール文明的な進化を促すように
月の裏側に設営されたのが超人工脳ゲルギアだ。

ゲルギアは、地球人が高度な物質文明が発達するよう促進し、
その過程をガゴール拠点へ報告していた。

ゲルギアによりユーラシア大陸は、ガゴール文明の勢力圏となり、
地球人は、稲作を中心とした新石器文化、物質文明化されていった。

生き残った少数のムー人たちは、世界に散らばっていった。

そのうちまだガゴール化されていない日本に渡ったムー人は、
縄文人と縄文文化を築いた。

縄文文化は、縄文土器に代表されるように旧石器時代の
優れた精神文化である。

しかし日本も大陸からのガゴール勢力に圧され
弥生の稲作文化が広まり大和朝廷が成立する。

一部の縄文人達は、東北や山間部に逃れ住むことになる。

またユーラシア大陸に渡った、ムー人達は、
ヴァーオゥの神棺を担いで、ガゴール化されていない地を求めて彷徨い、
たどり着いたのがルーマニアのトランシルバニア地方の山奥だった。

ドラキュラ伯爵に代表される吸血鬼伝説は、
トランシルバニアに移り住んだ、ムー人の子孫の
不死の血(ゾルーカ)を与える風習を伝えたものであろう。

かつてユーラシアに渡ったムー人の子孫から、英雄が現れた。

伝説の巨人、英雄ツァラは、地上のガゴール文明化基地を
破壊しながら、ユーラシア大陸を東に移動し、日本にたどり着いた。

月のゲルギアが制御する、ガゴールとの亜空間通信装置のパーツは
月と地上にあわせて3つある。

鏡、玉、剣

この3つが揃わないと、ガゴールと通信ができない。

そのうちの1つ地上の剣を、ツアラが奪い、日本の山岳地帯に隠した。

後にこの3種神器を揃えたものが、
世界を支配できるという言い伝えが生まれる。

そして現代、
CIAやKGBなど各国の諜報機関がこの3種の神器を奪取すべく暗躍する。

そこにムーの子孫バンパイヤーや縄文民族の子孫、コムレの民らが
それを阻止しようと立ち上がる。

この歴史の闇の争いに、主人公九鬼が巻き込まれていく

九鬼は、暴走族上がりで、右翼団体、左翼革命テロ組織ジハドを経て
KGBへスカウトされ、さらにKGBを裏切って、追われている
暴力のプロだ。

はたして誰が3種の神器を手に入れるのか?

ソ連の政治を操る謎の魔術師とは誰か?

吸血神ヴァーオゥは復活するのか?

・・・・

Post DATE: 2010/08/18
価格:¥ 700
発売日:2004-06
月型の武内崇の絵が好きな人はチェック
表紙の人、人気だな・・・。
お子様には難しい
全然です。
ノリは、少年ジャンプ系かな?

ノンストップで展開する
SF、伝奇、冒険、スパイ、アクション、エンターテイメント小説です。

好きな登場人物は、
かつての九鬼の盟友で、テロ組織ジハドのリーダーであった日本人ムラキ。

クールで知的だけど、ジハドを潰されて復讐に燃えるキャラクター。

面白くて4~5回は、読み返しています。
また読みたい。

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